ついに出発
結局出発することにしました。
やはり一生に何度あるかわからない機会。行動は起こすべきと考えました。
ただ、コロナ情勢で気は抜けないので、まずイギリス、フランス辺りで周囲の空気を伺いながら。
国を跨ぐ時や演奏する時は特に注意。ストリートミュージックなんてやってたら荷物蹴飛ばされて「アジア人出てけ」と言われるリスクがあるような気がするので。
幸いロンドンに家族が住んでいるので、やばそうなら逃げ帰ってそこに滞在する予定。
今日の午後に成田から出発。モスクワ経由でロンドンに行きます。
アジア人差別という概念について
イギリスで中高大と10代を過ごしたけど、正直特にアジア人という理由で不当な扱いを受けた意識はない。
まぁ、多少は「日本人だからどうのこうの」とは言われることはあるけど、人間は国内の人に対しても「あの地域の若者は育ちが良くないから」とか「どこの出身の訛りのあいつは」とか言うわけで。
ただ、今回ばかりはどうだろう。ここまで知らない人から不当な扱いを受けるかもしれないという危機感があるのは初めてだ。まぁ、「あいつらはきっと差別するに違いない」と決めてかかるのも向こうに対する差別なわけで。こればかりは現地に行ってみないとわからない。
現実的なコロナ問題
いよいよ来週の水曜日に出発、と意気込んではいるものの、ここ数週間でコロナ問題がアジア諸国や日本だけでなく、ヨーロッパも激しく襲っています。果たして現状の計画でよいのかという考えがよぎってきます。
(左はどこかの記事で見たコロナウィルス)
イタリアの11自治体、出入り禁止され封鎖状態
https://www.yomiuri.co.jp/world/20200225-OYT1T50241/
新型肺炎、イタリアで6人死亡 観光名所も次々閉鎖
「イタリアで新型コロナウイルスの感染が急速に拡大し、24日までに感染者は200人を超え、死者も6人に増えた」
https://www.asahi.com/articles/ASN2S6GJCN2SUHBI01L.html
新型コロナで嫌がらせ かばった女性殴られる(イギリス)
https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000177046.html
現在反アジア人的感情を持っている人がちらほらいると考えられ、その中で果たしてアジア人が大型の旅行用バッグを持って移動して大丈夫なのかと。
今回の旅の目的は現地の人達と仲良くなり、今後の人生の豊かさに繋げることです。しかし、この状況で旅をして、果たして目的を達成できるのだろうか。このブログも、コロナ最悪の状況下での、アジア人差別体験談のレポートになってしまうのではと危惧しています。
仕事をやめてまで実行しようと思った旅も、現地に行ってあまりにも状況がひどいようなら、緊急停止して帰国という判断をする可能性も考えにいれておかなければいけないかもしれません。
夫婦で3か月旅行という機会はもう人生のタイミング的にないかもしれない。もちろん、無理やりにでも何度でも作り出す気はあっても、生活のリズムを大きく崩していくことには変わりありません。だけど、将来そんな機会を作り出したとしても、人生のタイミング的に、今よりもよい状況であるとは限らない。今、この状況下で行くべきか、行かざるべきか。
人生はどんなに準備をして事に臨んでも、状況次第では勇気を持って中止する必要がある時もある。もちろん、諦めずに何度でもトライする粘り強さを持つ必要もあるでしょう。
全く人生は難しい。コロナの状況は数日で大きく変わる傾向があり、とにかく週末までニュースを見て、夫婦で相談しながら方針を決める必要があるかもしれません。
退職届を出した。会社員とは一体なんだったのか
ということで退職届を出してきました。
丸の内OM(オフィスレディならるオフィスマン)ももうすぐ卒業です。
企業勤めも長いことやってしまったけど、今のうちにメリットデメリットを書き残しておこうと思います。結論、会社員というのは生きる選択肢の一つであって、それがよしとする社会的価値観を盲信してはいけないと思っています。
メリット:
1-会社員(正社員)という社会ポジション。
日本は特に皆が正社員の会社員であるということを前提に社会が組み立てられていて、正社員である瞬間に年金も保険も自動的に支払われるし、交通費は出るわローンは組めるわ仕事できなくても首は切られないわで、生きるための条件が一気に整う。
2-仕事を教えてもらえる。
日本は出る杭は打たれるし、天才は生きにくいというけれど、実は凹んでる杭は、謙虚にしてれば結構周りが助けてくれる。「社会は厳しいぞ!」と脅かすおじさんはいるけれど、実はそんなに厳しくないし、意外と優しい人が多い。
3-多様な人との自然な出会いがある
会社員をやっていると、強制的に社内、社外の人と関わる機会があり、視野が広がる。(一方、何もアクションを起こしていないと1年もすれば結局似た環境の人達に付き合いが限定され、そこから世界が広がらなくなるので、一概に世界が広がるとは言えない)
4-安定収入
色々デメリットはあるとはいえ、よく年間数百万確実に払って、よほどのことがないかぎり解雇をしないという契約を、ただの人相手にするなと思う。雇われる側が「このようなサービスを提供します」ということを、明確に書いていないにも関わらずだ。正直、これは本当に助かる。ただの人でも、なんとなく生活が保障される。
5-職歴が増えていく
職務経歴書とか履歴書というものは、なんとなく会社員の期間がたくさんあると信用に繋がるものなので、例えどんなに給与が低くて社会的に意味がない仕事をしていたとしても、「長い職歴がある」というだけでなんとなく次の仕事には事欠かなかったりする。
6-社会的常識、能力が身につく
社会的常識が身につく…といっても日本の会社員として通用する特殊な社会常識が身につくだけ。メールの最初に「お疲れ様です」とか「お世話になっております」とつけるとか、名刺の交換の仕方とか客先ではコートを脱ぐとか、席の上座はどこかとか。
ただし偉くなるほど飲みの場でセクハラが増えたりする人もいるので、一概に会社員経験が長ければ常識が備わるというわけでもない。挨拶をあまりしない人だってどこにでもいる。
社会的能力が身につく…といっても、履歴書を書いて面接をする、客先と電話する、経費の精算、 年末調整のやり方が身につくだけで、仕事内容によっては請求書とか領収書みたいなものの書き方もわからない人もいるし、もうちょっと広い意味での社会的能力(確定申告、会社を設立、裁判所の手続とか)のやり方を知らない人はたくさんいる。
ほとんどの人は保険とか年金がいくら源泉徴収されてて、それでいくらもらえるのかわかっていない。会社の言うことはイエス or ハイで答えて、国が取っていくものは何の疑問も持たずに払い続ける。これでも一応立派な社会人としては成り立つらしい。
デメリット:
1-自由が結構奪われる。
いざというときに休暇が取れない
今本当に感じているのがこれ。今回の3-5月の旅のように、基本共働きの夫婦で3か月の長期旅行するという機会を逃したら、タイミング的に次できるのはいつかわからない(ひょっとしたら生涯不可能かもしれない)から一大決心して行こうと思ってるのに、 「病気以外で3ヶ月も休む休職制度はありません」の一言でアウト。
よく企業研修で出てくる「価値観(Value)」ということについて、さすがに今回は真剣に考えた。一般制度的(休暇は有給を使って取ること)にも長期休暇は不可能とはいえ、この会社は「自分か家族が病気になるか、自分が妊娠するか以外に人生にとって重大なことはなし」という価値観を持つシステムで皆が働いている。
一応擁護しておくが、うちは結構ホワイトなほうで、決してブラック企業ではない(有給は取れるし産休や育休制度もある)。しかし、会社員となったからには、人生の重大なことは病気だけと思ってください、という価値観は賛同しかねる。なぜネガティブなことだけのことが重大なのか。ポジティブな重大なことはないのか。
(なんとも薄ら寒い気分だが、考えてみれば産休というのが認められていなかった時代は女性は妊娠したら「制度がないです」と言われて強制退職だったのだろう。というか今でもそうゆうところは多いのかもしれない)
人生は色んなことがあり、「ここぞ」というときにチャンスを掴みにいかないと永遠にまた機会は訪れないことがたくさんある。それを「正社員だから」と言って会社が自由を奪っていいもので、それを「正社員だから。社会人だから」と受け入れていいのだろうか。ようは、それって本当に幸せなわけ?と言いたいのである。
副業が禁止されている
考えてみれば、他人が自分自身で収入を得る機会、能力を契約書によって奪うのってすごいことだ。僕も大した金額ではないが、たまに音楽でお金が入ってくることがある。
しかし、それすらもなにか人に言ってはいけないような、後ろめたい雰囲気が会社というものにはあるというのはおかしい。
「あなたの全能力はすべて会社のために使って、何か多様な能力や才能があって、それが会社の業務に関係あるなしに関わらず、会社外では使わないでくださいね」と言っているのと同じだ。
時間、場所が制限される
フレックス制、自宅勤務が広がりつつあるとはいえ、就業規則というのには大体「9時半から18時半まで」等と書いてあるため、なんとなく満員電車に乗る毎日が訪れてしまう。そして苦労して職場についたと思ったら、下手をすれば小さい会議室でパソコン画面を見ながら日が落ちるまで仕事している(さらに下手をすれば窓のない部屋で仕事をするため、まともに太陽を見るのは家から駅に行くまでの10分くらいということもある)。
これ、一生物としてどうなんだろうと思う。窓のないところで長期的に仕事をするときは、せめてもと思って植木鉢の花をフラワーショップで買ってきて持ち込むのだが、みるみるうちに弱っていく。これを見て、この常識は疑ったほうがいいなと感じた。
仮眠を取りにくい
普通に苦痛。5分寝るだけでも全然違うのに、なんとなくそれができない空気があることがある。会社員の皆はわかると思うけど、午後のトイレってどこも閉まっていて、しかもドアがなかなか開かないよね?小さい規模だけど、これって社会の闇だと思ってる。
2-自分が主役じゃない
自分が主役じゃないと、仕事の話が来るのは常に上司、客に感謝されるのも常に上司。新しい話が舞い込んできて、それを取るか取らないかの決定権を常に他人が握っている人生でいいのかという疑問がある。
コンサルティングの世界に、「椅子職人の悲劇」という用語がある。
最初は好きだから、楽しいからと椅子を作っていたある職人が、事業が拡大し、チームの規模が大きくなり、効率化・分業化が進むほど役割が細分化されていき、やがて椅子の足だけ作る毎日になり、やりがい、やる気が失われていくという理論だ。
だから過度な効率化・分業化はやめたほうがいいという考え方に繋がっていくのだが、確かに、同じ仕事をしていても、自分が主役の仕事と、大きいチームの末端の仕事をしているのではやりがいが全然違う。大きなチームでやる大きな仕事よりも、規模が小さくても自分で最初から最後までやった仕事のほうが、なんというか充実感がある。
思えばこれまでの人生、「今まで何やってきたか」と聞かれた時に胸を張って答えられることは、規模の大小に関わらず、自分で考えて実行し、成功、失敗に関わらず最後までやったことばかりだった。「こうゆう大きな会社で椅子の足を作ってました」では、言うほうもなんとなく歯切れが悪いし、聞くほうも反応に困る。
結論
会社員は生きるためのメリットは大きいが、大きな自由を明け渡しており、人生の豊かさという視点で考えた時、必ずしも最善とは言えない。あくまでも多様な選択肢の一つと考え、「正社員は立派」という一般的な価値観に捕らわれないで、必要とあれば別の生き方を選択しても問題はない。この雇用流動性の高い世の中、また必要あれば会社員、正社員に戻ってもいいのだ。
読み飛ばし推奨。その他のデメリット
高層ビルのオフィスに勤めてるとエレベーターが本当に来ない。これだけで昼休みが15分くらい削られることもある。確かに眺めはいいけれど、ビルは高ければいいってもんじゃない。正直雑居ビルの2階くらいが一番いい。「人は土から離れては生きられないのよ」というシータの言葉がよくわかった。
わらしべ長者に、俺はなる!!
ドン!
突然ですが、わらしべ長者を目指すことにしました。旅で出会う人たちと物々交換しながら、徐々にいいものになっていくことを願います。最初の品は上の500円くらいで買ったわんちゃん便利ハンカチです。(藁よりはちょっといいかもね)
イギリス時代のめちゃくちゃ仲がよかった友達で、エセックス在住動物大好きマリ
ア&ケリーという女の子達がいるのですが、彼女達は旅の序盤の仲間になってくれるので、まずは彼女達とこのハンカチと何かを交換してもらうところから始めようと思います。
3/4にイギリスに到着し、その週の金曜から日曜にかけてはマリア、ケリーにエセックスを紹介してもらいながら過ごそうと思っています。
序盤はとりあえず腕慣らしのために第二の母国イギリスでストリートミュージックやパブ・カフェ等でライブをしようと思います。完全アウェイになる旅の本当の本番は3/10の週にパリに移動してからスタートです。
24年ぶりの再会予定inイタリア
実は僕、中学1~2年生の時にアイルランドのダブリンに住んでいたことがあったのですが、その時に家の近所で遊んでいた男の子と仲良くなったことがありました。
住んでいたアパートの庭先で小学生の男の子がバイクで遊んでいたので、「やあ。どこから来たの?」と話しかけました。その男の子はダニエルといって、歳は3歳くらい年下の小学生。近所のフィッシュアンドチップス屋の息子で、お父さんがイタリア人、お母さんがドイツ人のハーフの男の子でした。
その後はダニエルの家に行ってメガドライブでソニックザヘッジホッグのゲームをして遊んだり、フィッシュアンドチップスをもらって食べたりする毎日。ダニエルには妹のソーニャという、その当時小学校に上がるかあがらないかの女の子がいて、面倒を見てあげていました。ソーニャには僕に結構懐いていて、ダニエルがいないときはちょこちょこ僕の後ろをくっついて歩いてくるかわいい子でした。
↓当時の写真が残っていました。左からダニエル、ソーニャ、僕
ダニエルは「日本人の友達ができたんだー!」と近所の友達もたくさん紹介してくれました。なぜか「俺の名前はbig dick(大きなイチモツ)。好きな言葉はfuck off。さあお前も言ってみろ」と自己紹介する友達がいたり(大きなイチモツ君の名前は最後までわからなかった)、ナタリーという「面白いから彼氏にしてあげてもいいわよ」と言いだす金髪眼鏡の女の子がいたりと、色物の友達が多かったことを覚えています。
しかし、このダニエルという少年、結構な悪ガキで、ちょくちょくこっちが困ることをして面白がるので、たまにどついて仕返しをしたりしていたのですが、ある日公園でこっちのどつきが強すぎて頭を怪我させてしまったことがありました。周りの人が集まってきて、結局ダニエルは頭に包帯をまいて家に帰って、僕は平謝りに謝った記憶があります。あの時はごめんよダニエル…。
そんなダニエルとは大人になってからfacebookで再開し、今はVado Ligureという、西イタリアで音楽の録音の仕事をしているそうなので会いに行きます。最近婚約したというソーニャも近くに住んでいるそうなので、楽しみです。
今のダニエルとソーニャの写真↓
Vado Ligureはここ
イギリス行航空券とフランス行のユーロスター
日本→イギリスに行くときのコスト
3月序盤のチケットを12月に取ったからかもしれないけど、
エアトリップで買った飛行機チケットで行きが1人5万くらいだった。
ピーク時だと20万くらいするんですよこれ。イギリスに行くときは絶対に数か月前に予約してくださいね!
3月10日前後
イギリス→フランスの移動について
ユーロスターというドーバー海峡をトンネルで潜っていく電車があるのでこれで行きます。
価格はスタンダードクラスで56~236ユーロ。持ち込める手荷物はスーツケースなどの一辺が85cmを超えないもの2つ(ビジネスプレミアクラスは3つ)とハンドバッグなどの小型のもの1つ。
楽器は85cm以内のものは荷物にカウントし、85cmを超え、135cm以内のものは置くための座席を確保する必要があるとのことなのですが、バイオリンは果たして85cmを超えるかどうか…。ギリ超えない気がするけど、念のため測ってみよう。
ちなみに一つ問題が…。
この旅行というのはそのまま行くと、おそらく缶切りがない、ワインオープナーがない、キャリーのホイールが壊れる、楽器の弦が切れて交換が必要等の問題が発生することが予想されるため、ビクトリノックスのスイスナイフ(あのごちゃごちゃとドライバーとか缶切りとかハサミとかがついてるツール。例)を買おうかと思ったんだけど、こいつにナイフがついているため、荷物検査で没収される可能性がある。
一応機内持ち込みできないもののリストがこちらにあるのだが。
https://www.eurostar.com/uk-en/travel-info/travel-planning/luggage/prohibited-items#money
「 Small folding pocket knives with blades under 75mm without a locking mechanism are the exception and are permitted.」
とある。スイスナイフのブレードは6.3mmなので問題はないのだが、問題はそれをロックできるようなメカニズムがあるかどうか…。なんか、あるような記載があるので実際に近々専門店に行って見てこようと思っている。